(市場調査レポート)光ディスクアーカイブ 2014

発刊日:2014年5月23日
ページ数:120ページ
税抜価格:500,000円(ハードコピーのみ)/ 550,000円(ハードコピー及び電子ファイル)
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レポート発刊の背景と概要

光ディスクストレージは、新たな段階を迎えた。所謂アーカイブス トレージとしてオフラインを中心とする展開に加え、広義のアーカ イブの領域であるアクセス頻度の低下したデータを対象とする、巨 大なデータセンタのCold Storageとしての活用が始まる。

光ディスク業界が継続して訴えてきたことが、その努力により Facebookによる採用へとつながり、世界に光ディスクのメリットを 訴求できたことは、今後の光ディスクアーカイブビジネスの拡大に とってその意義は非常に大きい。

今後の5年間で新たなビジネスとしてのデータセンタ用光ディスク Cold Storageシステムの市場規模は、市場をも業界をも大きく変貌 させる。

目次(大項目のみ)

  1. Executive Summary
  2. 光ディスクアーカイブシステムの市場形成シナリオ
  3. 業務用次世代光ディスク規格の概要とロードマップ
  4. 光ディスクアーカイブ関連企業の市場アプローチと動向
  5. Facebook 光ディスクストレージ試作機の内容分析
  6. Facebook 光ストレージシステム関連事業展望
  7. Facebook 発表が市場に与えたインパクトとその波及調査
  8. 光ディスクCold Storage 普及予測
  9. 各社個票
詳細な目次

要約

  1. 生成されたデータの内、8割程度は短期間でアクセス頻度が低下す る。こうしたデータを莫大な電力消費や故障を前提とせざるを得ない ストレージで保管することは、サステナブルな地球環境保護と相容れ ず、無電力でデータ保持が可能なストレージへの転換は避けられな い。
  2. 光ディスクは次の3つのタイプが実用化されている。@光ディスクを 全てLibrary system 内に格納する、Near-line 型system。A必要な データを書き込まれたディスクが、Off-line で長期保管される。B Near-lineとして機能させながら必要なディスクコピーをLibrary内で 作成し、コピーをOff-line保管する中間型。
  3. Cold Storage用途の、法規制、コンプライアンスに基づくアーカイブ (Off-line 保管)と最も異なる点は、他のストレージと比較した大容量 とビットコストの安さである。最終的な採用の可否は、イニシャルコス ト(対容量コスト)で決定される要素が強い。
  4. 各種の大容量ディスクのロードマップは、ディスクコストを上げずに大 容量化を進め、容量/価格(ビットコスト)を現在の 10分の1にする道筋をつけられることが目的となる。今、BD系で2 つのロードマップ提案がある。
  5. ストレージ容量ではディスク12枚入りの光ディスクカートリッジ容量 は、2015年には3.6TBとなり、DDに肉薄する。光ディスクのビットコ ストは、数年内に$0.01/GBを達成し、テープに肉薄する。
  6. Facebook 提案の光ディスクライブラリーシステムは、Open Compute 規格の19"ラックに光ディスク1万枚を収納可能で、100GBディスク では1PBの容量となる。エネルギ費80%、コスト50%減と発表。当面 100GB BD-XL使用。300GBディスクでは3PBとなる。
  7. Facebook はアグレッシブな光ディスライブラリー導入計画を実行しよ うとしており、2014 年に●●PB を目指している。2018 年には各社の 採用横展開で、累積では17EB が想定される。

本文の例

Cold Storage 用のHDD は、より大容量でbit cost を低減する方向へ、この場合アクセス性能 が多少犠牲になっても構わない(例えばSMR)方向へと技術開発が進み、光ディスクとの競 争を勝ち抜く方向と、よりwarm storage の方向とが、選択される事となろう。HDD の容量供給 が不足する段階になれば、後者の方向への動きが強まるとみられる。

ディスクの開発内容に関しては、実用を目指している方法論として、BD-XL を現状とすると、 図に挙げた4 種類が今後の登場が期待される。右上を第1 象限とし左回りに第2 象限、第3 象限、第4 象限とすると、第1 象限のHolographic recording は転送レート向上と大容量化の 両方を同時に実現する方法論である。

一般の標準的なデータセンタの構成としては、(1列24ラック)×(30列/room)となっており、合計 720ラックが1roomにおける設置台数となる。これを基本の単位としてFacebookにおける光ディス クスCold Storageの拡大動向を予測する。単位面積あたりの容量効率や$0.01/GB のbit costは ●●●GBディスクで達成されるとの前提(3.9.2 項)に立ち、最初の●●●rackの・・・・・(略)・・・