発刊日: | 2023年6月 |
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ページ数: | 103ページ |
税抜価格: | 500,000円(電子ファイルのみ)/ 550,000円(ハードコピー及び電子ファイル) |
がんは早期に発見すればするほど生存率が高くなる。そのため、各国では無症状の段階でのがん検診を推奨している。しかし、多くのがんの検査は時間的にも身体的にも患者への負担が大きいことから、血液・尿・唾液、呼気などの体液を使用した手軽で侵襲性の低い検査方法に関する研究開発が進められており、すでにN-NOSE(日本)やGalleri(米国)のようなサービスも始まっている。本レポートにおいては、がんを低侵襲で早期発見するためのバイオマーカーであるリキッドバイオプシーやタンパク質等について記し、また、においやリキッドバイオプシーを用いて、1回の検査で複数のがんを検知・あるいは有無を判定するMCED(Multi-cancer Early Detection)と呼ばれる検査手法や、それらを使用したサービスについて記した。
2025年以降は市場全体におけるMCEDによるサービスが占める比率が次第に高くなり、欧州のMCEDが加わる影響も含めて、2030年のMCEDの比率は約20%に達し、がんの早期発見サービス市場規模はグローバルで約5,600M$になると予測する。
1 序論 1.1 本レポートの目的 1.2 本レポートの調査対象 1.3 Executive Summary 1.4 がん検診とがん早期発見サービス 2 死因順位におけるがん 2.1 日本における死因の順位 2.1.1 部位別にみた悪性新生物<腫瘍>(がん) 2.2 海外における死因の順位(~2019) 2.3 米国における死因順位(2021-2021) 3 がんについて 3.1 がんの分類 3.2 本レポートにおけるがんの早期発見の定義 3.3 がんのステージと生存率 3.3.1 がんのステージ分類 3.3.1.1 管腔臓器のがん(大腸がん)のステージ 3.3.1.2 実質臓器のがん(乳がん)のステージ 3.3.2 主ながんの生存率 4 がんの早期発見・検知手法動向 4.1 がんの検知手法、及びバイオマーカー分類 4.1.1 リキッドバイオプシー 4.1.1.1 CTC(Circulating Tumor Cells 循環腫瘍細胞) 4.1.1.2 ctDNA 4.1.1.3 mRNA(メッセンジャーRNA) 4.1.1.4 miRNA(マイクロ RNA) 4.1.1.5 lncRNA 4.1.2 タンパク質 4.1.2.1 プロテオーム 4.1.2.2 アミノ酸濃度(アミノインデックス) 4.1.3 ポリアミン 4.1.4 長鎖脂肪酸 4.2 がんの検知・手法 4.2.1 におい分析 4.2.1.1 E-Nose による呼気分析 4.2.1.2 がん探知犬 4.2.1.3 線虫 4.2.2 MCED (Multi-cancer Early Detection Test) 4.2.3 子宮頸がん検診に関する動向 4.2.3.1 子宮頸がんと子宮体がん 4.2.3.2 日本における子宮頸がんの動向 4.2.3.3 HPV 感染から子宮頸がん発生までの過程 4.2.3.4 子宮頸がん検診 細胞診、HPV 検査それぞれ単独、及び併用のケース 4.2.3.5 HPV 検査の自己採取について 4.2.4 子宮内膜(子宮体がん)のためのセルフサンプリングによる細胞診 5 がん早期発見サービス/市場動向 5.1 サービス事例 5.1.1 Galleri test (GRAIL, LLC.) 5.1.2 N-NOSE(株式会社 HIROTSU バイオサイエンス) 5.1.3 ドッグラボ(株式会社 AQuA) 5.1.4 miSignal (Craif 株式会社) 5.1.5 サリバチェッカー(株式会社サリバテック) 5.1.6 アミノインデックス(味の素株式会社) 5.1.7 マイクロアレイ血液検査(株式会社プリメディカ) 5.1.8 Prodrome-PAC、及び Prodrome-CRC(Prodrome Sciences Inc./株式会社プリメディカ) 5.1.9 &スキャン(アンドスキャン)(ハッチヘルスケア株式会社) 5.2 市場動向、及び市場規模 5.2.1 日本/海外におけるがん検診の受診動向 5.2.2 市場動向、及び市場規模 図表 Fig. 1 Executive Summary Fig. 2 がん検診とがん早期発見サービス Fig. 3 死因順位とその推移(日本) Fig. 4 悪性新生物<腫瘍>の主な部位別にみた死亡率(人口 10 万対)の年次推移 Fig. 5 世界における死因順位 high-income and upper-middle-income countries Fig. 6 世界における死因順位 lower-middle-income and low-income countries Fig. 7 米国における死因 2020 年、及び 2021 年 Fig. 8 大腸がんの壁深達度 Fig. 9 大腸がんの進行度分類(ステージ) Fig. 10 乳がんの進行度分類(ステージ) Fig. 11 主ながんの 5 年生存率(胃がん、大腸がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん Fig. 12 主ながんの 5 年生存率(女性乳がん、子宮頸がん、子宮体がん、女性卵巣がん) Fig. 13 主ながんの 5 年生存率(肝細胞がん、肝臓がん、膀胱がん、前立腺がん) Fig. 14 遠隔臓器に定着する循環腫瘍細胞(CTC)の模式図 Fig. 15 循環腫瘍細胞(CTC)の解析方法 Fig. 16 アポトーシスとネクローシス Fig. 17 mRNA 検出用 CHAGE ストリップの原理 Fig. 18 原文 Fig.1 mRNA の転写後の制御における miRNA の発現と機能 Fig. 19 (原文 Fig.2 タイトルなし) Fig. 20 東京工業大学 血液内のエクソソームをバイオマーカとしたがん診断法の開発 Fig. 21 健康状態による血液中アミノ酸濃度の変化 Fig. 22 アミノインデックス技術 AICS 値とランク判定 Fig. 23 ポリアミンの種類、及び大腸がんにおける APC のポリアミン合成の制御 Fig. 24 多検体同時分析 CE-MS 法によるポリアミン測定の原理、及び同分析方法による健常者、大腸ポリープ、 大腸がん患者の唾液中のポリアミン類の測定結果 Fig. 25 (原文 Figure 6)各系統の選択された 4 つのメタボライトに対するすい臓がんの病期、治療、手術、 性別の影響 Fig. 26 Studies on E-Nose(1) Fig. 27 Studies on E-Nose (2) Fig. 28 Studies on E-Nose (3) Fig. 29 Studies on E-Nose (4) Fig. 30 Studies on E-Nose (5) Fig. 31 がん検知犬テストに使用された解答用紙、及び呼気サンプルを入れた試験箱 Fig. 32 線虫の走性行動、及び N-NOSE と腫瘍マーカーの感度比較 Fig. 33 子宮頸がんの年齢階級別罹患率(上皮内がんを含まない) Fig. 34 主ながんの年齢調整死亡率の変化率の比較 Fig. 35 子宮頸がんの発生・進行のしかた(イメージ) Fig. 36 子宮の構造と周囲の臓器、及び仕様されたサンプリングツール Fig. 37 Galleri (GRAIL, LLC.) Fig. 38 N-Nose(株式会社 HIROTSU バイオサイエンス) Fig. 39 ドッグラボ(株式会社 AQuA) Fig. 40 miSignal (Craif 株式会社) Fig. 41 サリバチェッカー(サリバテック株式会社) Fig. 42 アミノインデックス(味の素株式会社) Fig. 43 マイクロアレイ血液検査(株式会社プリメディカ) Fig. 44 Prodrome-PAC、及び Prodrome-CRC(Prodrome Sciences Inc./株式会社プリメディカ) Fig. 45 &スキャン(アンドスキャン)(ハッチヘルスケア株式会社) Fig. 46 各国における乳がん検診の受診率(50-59 歳、2020 年) Fig. 47 がん検診を受けない理由(日本) Fig. 48 がん早期発見サービス市場 MCED&Non-MCED 比率推移 Fig. 49 がん早期発見サービス市場推移(金額) Table 1 がん(悪性腫瘍)の分類 Table 2 各ステージにおける大腸がんの状態 Table 3 大腸がんにおける T 因子 Table 4 大腸がんにおける N 因子 Table 5 大腸がんにおける M 因子 Table 6 各ステージにおける乳がんの状態 Table 7 乳がんにおける T 因子 Table 8 乳がんにおける N 因子 Table 9 乳がんにおける M 因子 Table 10 がんの検知方法 バイオマーカーによる分類 Table 11 全がん検診/早期発見のために検討されている ctDNA 検査 Table 12 (原文 Table4) miRNA の定量に用いられる主な方法と、がん発見のためのスクリーニング法としての応用 における現在の限界 Table 13 (原文 Table 1)診断または予後バイオマーカーとしてのlncRNA Table 14 (原文 表2)推奨グレードの定義(改訂版) Table 15 主ながんの早期発見サービス Table 16 Types of cancer detected by Galleri test Table 17 主な国の国民皆保険制度とがん検診項目 Table 18 がん早期発見サービス市場 CAGR(2022-2025、2025-2030)