発刊日: | 2019年5月15日 |
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ページ数: | 128ページ |
税抜価格: | 電子ファイル(PDF)500,000円 / ハードコピー付 550,000円 |
生命現象を、生物学を中心に化学・物理学などの基礎的な面と、医学・心理学・人文社会 科学・農学・工学などの応用面とから総合的に研究しようとするライフサイエンス(生命 科学)は、健康・医療における諸課題の解決策として、近年は各国が研究開発に注力して いる新しい分野である。
先進諸国での高齢化や、発展途上国での経済成長を背景に、健康・医療分野のニーズは世 界的に拡大、多様化を続けている。こうした中において、本調査では「生体計測分析技 術・医療機器分野」における、「健康・予防医学関連機器(健康管理・疾患への応用、高 齢者向け機器、生活習慣病関連)」を対象とした、バイオケミカルセンシング機器・デバ イス動向について分析している(分類は、国立研究開発法人科学技術振興機構 研究開発戦略セン ターの研究開発の俯瞰報告書を参照した)。
また、本書の対象とする機器やデバイスは、一部医療機関での利用も可能でありつつも、 家庭や職場、各種コミュニティ、各種老人ホーム、法人経営の高齢者住宅、各種商業施設 など、医療従事者を介さずにだれもが気楽に計測できることを前提としたものであり、そ の生体情報は、時系列変化を含めて周囲の環境情報や生活情報と関連付けられ、インター ネットのクラウド環境などで統合的に解析・評価され、病気の予防や早期発見システムの 実現へとつながっていく商品やサービスに応用されることが可能なものである。
バイオケミカルセンサは、酵素・微生物・抗体といった生体に関連する物質が有する分 子識別機能を利用して、体液中の検出対象物質の検出・計測を行うセンサであり、基本的 なバイタル測定を基本とするPhysical sensorと異なり、各種のホルモンや免疫系の物質の 検出によって、疾病の発見や健康状態、その変化の予兆までとらえることができる。従って 、Physical sensor系とは異なる市場を形成していくことが期待されている。医療従事者以外 でも利用可能なデバイスとして、グルコース測定を中心として、2026年には、約$44Bの市場規模が想定される。
1. 本調査の背景および定義 1.1. 本調査の背景 1.2. ライフサイエンスにおける健康・予防医学関連デバイスの位置づけ 1.3. 各種ヘルスケア機器タイプとその位置づけ 1.4. ヘルスケアデバイス全体像と本調査の対象範囲 2. Executive Summary 3. ヘルスケア機器・デバイスにおけるケミカルセンシング分類概要 3.1. 非侵襲型センサの分類とBio-chemical sensor の位置づけ 3.2. 侵襲型センサの分類とBio-chemical sensor の位置づけ 4. バイオケミカルセンシング 生体関連物質・センサ研究動向 4.1. バイオケミカルセンサとは 4.2. Bio-chemical sensor technology 4.3. Bio-chemical sensor が対象とする検体 4.4. 研究動向の例及び実用例 4.4.1. 研究開発動向例 一覧 4.4.2. 血液の測定 4.4.2.1. 家庭における血液測定の種類 4.4.2.2. 血液によるGlucose 測定 4.4.3. 唾液の測定 4.4.3.1. 唾液中のバイオマーカに関する学術情報 4.4.3.2. 唾液マーカの研究開発動向 4.4.3.3. 唾液によるストレス測定 4.4.3.4. Summary of the reported SL immunosensors analytical parameters. 4.4.3.5. 唾液センサの研究開発事例 4.4.4. 汗の測定 4.4.4.1. 汗センサによる健康管理 4.4.4.2. 汗マーカの有益性に関する文献レビュー分析 4.4.5. 汗センサ研究開発動向 4.4.5.1. pH sensor 4.4.5.2. グルコースセンサ 4.4.5.3. 乳酸センサ 4.4.5.4. コレステロール 4.4.5.5. 最先端のウエアラブル汗センサ 4.4.5.6. その他の研究事例 4.4.6. 尿の測定 4.4.6.1. 尿測定の概要 4.4.6.2. 人間ドッグ、尿試験紙検査尿検査項目の例 4.4.6.3. 尿試験紙検査の概要 4.4.6.4. 尿センサの研究開発動向 4.4.7. 涙液の測定 4.4.7.1. 涙液におけるバイオマーカ 4.4.7.2. 涙液によるグルコース検出に係る研究開発 4.4.8. 間質液の測定 4.4.8.1. 間質液を利用する診断 4.4.8.2. Glucose sensor INVASIVENESS 分類 4.4.8.3. 間質液による低侵襲型グルコースセンシング技術 4.4.9. 生体ガスの測定 4.4.9.1. 生体ガス測定の意味・意義 4.4.9.2. 生体ガスの医療・ヘルスケアにおける非侵襲検知 4.4.9.3. ガス・におい検知の方式と目的、トランスデューサ技術 4.4.10. 生体ガスセンサの研究開発動向 4.4.10.1. 病気検知技術アプローチ例 4.4.10.2. 病気検知(高感度・高選択性) 研究開発例 4.5. センシング周辺技術動向 4.5.1. マイクロフルイディクス 4.5.1.1. マイクロフルイディクス概要 4.5.1.2. マイクロフルイディクスの例 4.5.1.3. マイクロフルイディクス用材料 4.5.2. ELISA 分析 5. ケミカルセンシング プロダクト動向 5.1. プロダクト例 一覧 5.2. 血液 5.3. 唾液 5.4. 汗 5.5. 尿 5.6. 涙液 5.7. 間質液 5.8. 生体ガス 6. ケミカルセンシング アプリケーション動向 6.1. 生体センサの形態・医療機器認証とアプリケーションの分類 6.2. 生体センサのアプリケーション対応 7. ケミカルセンシング マーケティング動向 7.1. 生体センサをめぐる社会的背景 7.2. 生体センサの普及に係る課題 7.2.1. 生体センサを使用するメリットと普及の妨げの要因 7.2.2. 生体センサを使用するモチベーションとアプリケーション 7.3. 生体センサを利用するサービス形態 7.4. 生体センサのアプリケーションとマーケティング 7.4.1. 医療 7.4.2. 生活習慣病 予防・未病 7.4.3. 介護 7.4.4. ストレス 7.4.5. 健康維持 7.4.6. アスリート、フィットネス 7.4.7. 熱中症予防 7.4.8. ドライバ・製造現場 7.5. ケミカルセンシングのマーケティング戦略 7.5.1. Physical sensor / Bio-chemical sensor の特徴比較 7.5.2. 期待されるBio-chemical sensor と測定項目 7.5.3. 期待されるBio-chemical sensor の測定項目と形状 8. ケミカルセンシング 市場規模 8.1. 市場規模推定対象 8.2. 主なBio-chemical sensor の市場規模数量 8.3. 主なBio-chemical sensor の市場規模金額 図表 FIG. 1 Life Science 分野と本レポートの対応領域 FIG. 2 各種ヘルスケア機器タイプとその位置づけ FIG. 3 Bio-chemical sensor Application FIG. 4 Executive summary FIG. 5 Non-invasive sensor FIG. 6 Invasive Bio-chemical sensor FIG. 7 Bio-chemical sensor FIG. 8 Chemical and Bio senosrs FIG. 9 ヘルスケア目的の体液分析 FIG. 10 測定可能な唾液バイオマーカ 文献情報 FIG. 11 唾液主要成分のバイオセンサ検知機構 FIG. 12 キャビタスセンサー FIG. 13 唾液から採取可能なストレス物質 FIG. 14 唾液グルコースセンサ(GBSG) FIG. 15 Noninvasive glucose monitoring using saliva nano-biosensor FIG. 16 A fully inkjet-printed disposable glucose sensor on paper FIG. 17 汗センサによる健康管理に関する研究開発内容 FIG. 18 Sweat gland structure and biomarker partitioning FIG. 19 汗の検知機構 FIG. 20 汗センサの属性の最適化 FIG. 21 有意義な汗分析のためのデータ完全性 FIG. 22 汗センシングの未来 FIG. 23 汗分析の進展に必要なこと FIG. 24 Wearable sweat sensors FIG. 25 ISFET 化学センサを備えたフレキシブル汗センサ FIG. 26 SwEatch FIG. 27 涙液センサの全身性疾患におけるバイオマーカ FIG. 28 涙液グルコースモニタリングキット FIG. 29 Glucose sensor 侵襲性による分類 FIG. 30 Examples of minimally-invasive CGM system FIG. 31 生体ガスの医療・ヘルスケアにおける非侵襲検知 FIG. 32 生体ガス成分の検出濃度 FIG. 33 ガス検知、におい検知 方式と目的 FIG. 34 ガス・においセンサのトランスデューサ技術分類 FIG. 35 VOC による病気検知(高感度・高選択性) 技術アプローチ FIG. 36 Technion FIG. 37 Sniffphone FIG. 38 SiNW nanoarrays FIG. 39 においによる口腔がん診断技術 FIG. 40 Owlstone においセンサ FIG. 41 Owlstone FAIMS FIG. 42 LAB-ON-A CHIP, ORGANS-ON-CHIPS FIG. 43 Microfluidic devices for protein detection FIG. 44 Paper-based microfluidics FIG. 45 ELISA FIG. 46 セルスペクト・薬王堂 FIG. 47 自己血糖測定器(穿刺型) FIG. 48 唾液中ストレスマーカ分析装置 SOMA Cube Reader FIG. 49 NIPRO 唾液アミラーゼ測定器 FIG. 50 汗分析 SKINOS FIG. 51 汗分析 ロレアル FIG. 52 Adherence as a Service:慢性腎臓病の早期発見 FIG. 53 尿測定器の例 FIG. 54 サイマックス トイレで尿分析 FIG. 55 NovioSense FIG. 56 Dexon CGM FIG. 57 Abbott Glucose sensor FIG. 58 Mint breath monitor FIG. 59 Lumen breath monitor FIG. 60 生体センサの形態分類 FIG. 61 生体センサの形態と基本センサ、機能の対応 FIG. 62 センシングデバイスの特徴と代表的なプロダクト、開発例 FIG. 63 センサの分類、アプリケーション、医療機器認定 FIG. 64 増大する医療費 FIG. 65 生体センサのデータにより解決が期待される課題 FIG. 66 生体センサ アプリケーションマトリックス FIG. 67 生体センサアプリケーションのマーケティング分類 FIG. 68 生活習慣病が医療費に占める割合 FIG. 69 年齢階層別生活習慣病10 疾患別有病者数 FIG. 70 プロアスリート向け生体センサ事例1 The Zhphyr Bioharness FIG. 71 プロアスリート向け生体センサ事例2 SOLIDSHOT FIG. 72 労働災害における熱中症 年代別、業種別、作業開始からの経過日数 FIG. 73 運転者の健康状態に起因する事故報告件数の推移 FIG. 74 健康起因事故の疾病別の内訳 FIG. 75 職業ドライバの早期段階での対策と事故発生までのメカニズム FIG. 76 Physical/Bio-chemical sensor の主な測定可能な健康関連項目 FIG. 77 Bio-chemicl sensor と健康関連項目 FIG. 78 Bio-chemical/Physical マーケティングの違い FIG. 79 主なBio-chemical sensor の市場動向(台数) FIG. 80 主なBio-chemical sensor の市場規模(金額) FIG. 81 主なBio-chemical sensor の市場規模 積み上げグラフ(金額) Table 1 Bio-chemical sensor technology examples Table 2 Research examples-1 Table 3 Research examples-2 Table 4 血液検査キットによる血液検査サービスの例 Table 5 Summary of the reported SL immunosensors analytical parameters. Table 6 Analytes in sweat and select detection methods Table 7 Comparison of electrochemical detection method Table 8 人間ドッグにおける尿検項目と健康問題 Table 9 尿試験紙に含まれる成分 Table 10 Commercialized CGM sensor performance, feature, requirements Table 11 Microfluidics-based molecular diagnostic products list Table 12 Product examples-1 Table 13 Product examples-2 Table 14 医療/ヘルスケアサービスの例