(市場調査レポート)光ディスクアーカイブ 2015

発刊日:2015年5月20日
ページ数:160ページ
税抜価格:500,000円(ハードコピーのみ)/ 550,000円(ハードコピー及び電子ファイル)
PDFによるご案内/目次

レポート発刊の背景と概要

2014 年は、Cold storage の供給容量が急激な増加をみせている。 本号のトピックスは、

  1. 2014 年は、HDD、LTO など、コールドストレージ容量の拡大傾向が鮮明になり、LTO は数量の減少が止まった。光ディスクアーカイブ普及のためのCold storage ニーズが急拡大している。
  2. Facebook は、2014 年に設置する予定がディレイした100GB ディスクを使ったパイロットプラントの設置を2015 年に行う予定。
  3. 中〜小規模の光ディスクアーカイブは、堅調だが、各メーカの努力の成果が大きな変化には結びついていない。光ディスク浸透の啓蒙努力が必要。
  4. ビデオアーカイブ用途では、光ディスクアーカイブは順調に採用台数を伸ばしている。

であり、それらの背景や各企業の動向など、基本として抑える部分に加えて、最新動 向を整理した。

目次(大項目のみ)

  1. はじめに
  2. Executive Summary
  3. 光ディスクアーカイブのビジネスモデル及びビジネスアプローチ
  4. 各種Cold storage の技術動向と市場動向
  5. 光ディスクアーカイブ関連企業の市場アプローチと動向
  6. 大規模データセンタの光ディスクストレージに対する理解と動向
  7. Facebook 光ストレージシステム関連事業展望
  8. Facebook 発表が市場に与えたインパクトとその波及調査
  9. 光ディスクCold Storage 普及予測
  10. 参考資料
  11. 各社個票

要約

  1. 生成されたデータの内、8 割程度は短期間でアクセス頻度が低下する。こうしたデー タを莫大な電力消費や故障を前提とせざるを得ないストレージで保管することは、サ ステナブルな地球環境保護と相容れず、無電力でデータ保持が可能なストレージへ の転換は避けられない。
  2. アーカイブ(コールドストレージ用途)の実際のストレージ容量は、near-line 用HDD、 LTO それぞれ2014 年には、257EB, 137EB で、2020 年には、1,110EB, 650EB と 急拡大を継続する。光ディスクアーカイブを含めた容量で2020 年には、1,800EB と なる。
  3. 光ディスクアーカイブの市場は、現状、或いは今後の進展の形を考慮すると、エン タープライズ市場における光ディスクストレージの用途の分類は、
    @ Cold storage 用途(大規模ユーザ、データセンタ等)
    A Archive 用途(企業IT, Academia, Heritage, Science, Entertainment 等)
    B Video archive(映像アーカイブ、ポストプロダクション、放送局等)
    に分けることが、営業アプローチ、機器設計、ソフトウエアやシステムインテグレーショ ンなどの提携企業、ビジネスモデルなどの共通性で整理し、それぞれのビジネスモデ ルと今後の動向を分析。
  4. Facebook における光ディスクCold storage の成否が、今後の横展開による拡大を左 右する。そのFacebook のパイロットプラントの導入が1 年遅れた事による影響は大き いが、2015 年は100GB ディスクでパイロットプラントテストを行う予定。2014 年に予定 されたライブラリシステムは変わる可能性大。2014 年のディレイ理由分析などレポート に含まれる。
  5. Cold storage 用途の大容量ストレージであるHDD, LTO, Archival disc は、今後それ ぞれ記録密度向上によるユニット容量の増大化に取り組むが、容量ロードマップ策定 のための技術ロードマップは、HDD は若干苦しい状況にあるが、それぞれ上記の容 量要求に応える進化を想定している。
  6. ストレージ容量ではディスク12 枚入りの光ディスクカートリッジ容量は、2015 年には 3.6TB となり、HDD に肉薄する。光ディスクのビットコストは、100GB ディスク時点で $0.01/GB を達成し、テープに肉薄する。
  7. HIT 提案のFacebook 向け光ディスクライブラリーシステムは、Open Compute 規格の 19"ラックに光ディスク1 万枚を収納可能で、100GB ディスクでは1PB の容量であっ たが、ソニーは、2015 年3 月のOCP で、若干大きなラックで1.5PB のプロトタイプ開 発を展示した。
  8. 光アーカイブの容量供給規模は、2017 年は1EB を越え、2020 年には20EB 程度と なる。Cold storage 用途への容量供給が2017 年から急拡大する。