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テクノフロンティア 2013 エナジーハーベスティング(環境発電)関連報告

2013年7月17日から19日まで行われるTECHNO-FRONTIER 2013にて、昨年に引き続き環境発電のエリアが設けられ、発電デバイスを中心として無線デバイス、センサーなどのメーカー各社が展示を行った。工場などの産業プラント向け、公共交通、流通、土木インフラ、建築関係、発電所などのアプリケーションを意識した展示が見られ商用化への意気込みが感じられた。

EH(Energy Harvesting)関連では、アジア電子工業、イーター電機工業/山陽電子工業、STマイクロエレクトロニクス、NECトーキン、東京大学鈴木研究室、旭硝子、オムロン、小西安、En Ocean Alliance、クレハ/エルメック電子工業、ルネサスエレクトロニクス、リニアテクノロジー、村田製作所などの企業が出展を行っていた。

以下のページでは、特にIMS(Infra Monitoring System)への関連性が高く今後のIMSを支えるキーデバイスとなると思われる出展について概要を記した。他の企業を含むIMS関連動向の詳細は、7月発行の弊社レポート「社会インフラモニタリングにおけるWSN(Wireless Sensor Network)とEH-WSNの拡大動向」をご覧ください。

1.ルネサスエレクトロニクス

ルネサスエレクトロニクス社ブースでは、レクティナを利用したエナジーハーベスティング技術が展示された。2.4GHz帯の無線から発せられる250mW出力の電波を60cm離れたアンテナで受信し到達する60μWの電波エネルギーをAC-DC変換し電源として利用できる形にする。電波エネルギーからは、60μWのAC電力が回収され、これを0.2V、10μWのDC電力に変換する。次に電波エネルギーから回収された0.2V、10μWのDC電力を、昇圧型DC-DCコンバータを通し、1.8V、4μWまで昇圧する。本製品の特徴は従来品では昇圧電源の下限値が0.5Vであったが、0.2Vまで対応が可能になった点、変換効率が世界トップレベルの40%を達成したところが挙げられる。性能向上による、今後のレクティナの活用が期待される。

2.オムロン・東京大学・THHINK

オムロン社、東京大学、THHINK社ブースでは、低周波対応のエレクトレットの展示が見られた。現在各社が供給を行うエレクトレットは30Hz以上を発電周波数の中心に置く製品が多い中で、同ブースではInfra Monitoring Systemが要求する10Hz以下の低周波での発電に向け、エレクトレットの発電周波数の低周波化に向けた開発製品が展示された。同ブースでは様々な環境発電振動に対応するため、3種類のデバイスを展示していた。今回は、人振動(3Hz)鉄道振動(0〜1000Hz)、モータ振動(30Hz)に対応するデバイスを展示していた。東京大学では、低周波振動への対応として、20Hz以下の低共振周波数を持たせるための非線形ポリマーバネや回転振動を抑制するX型バネ構造の研究に関する展示があった。なお、可動方向以外の方向の振動への対策が今後の課題となっている。

3.NEC/TOKIN
2.オムロン・東京大学・THHINK

NEC/TOKIN社ブースでは製造プラント、交通流通・土木建築・ライフラインを対象とするアプリケーションとしてWireless Sensor Networkを利用するモニタリングシステム用途のセンサソリューション技術が展示された。同社では圧電式振動センサの開発を行っており、同製品の特徴としては、低価格で高感度である点が挙げられる。価格は従来品の1/10の千円で、感度は最小検知加速度0.003m/s^2である。また、計測周波数帯域は10〜15kHzである。振動センサの感度向上により、被災時の劣化予兆として現れる高周波の共振や振動波形の変調などの微細な分析が可能となっている。今後構造物ローカルヘルスモニタリングにおける被災度診断/残余寿命推定への応用が期待される。