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ISOM '12 レポート

ISOM '12 Attendance

2012年のISOM(International symposium on optical memory 2012) は、東京お台場の日本科学未来館7F会場を使って行われた。日本の会社の出席者数は前回のハワイに対して復活し、韓国を中心とする海外勢を含めて、総勢168名の出席となり、一方向の低迷傾向からは一時的にせよ脱却した。

日本開催でもあり、日本人の出席が126名で最も多く、韓国が27名、台湾から7名と続く。

ISOM '12 会場

今回のISOMの発表内容としては、ポスターセッションは多岐にわたるため、オーラルセッションのみ分類すると、

Holographic Recording11
New application related to optical storage technology8
High Density6
Digital Archive5
Multi-layer5
Basic Theory5
New World4
Media & Mastering4
Drive & Signal processing3
Bio Technology3

となり、Holographic Recording、New Application、High Density、Digital Archive、Multi-layerの順となり、現在の光ディスク業界が置かれている状況を反映しているともいえる配分である。

Holographic Recordingは、今回は、個別にアプローチが異なるが、SLAとCCDのピッチや解像度の不整合に関連するエラーを減少させる技術や、それに関連するSuper resolutionによる問題解決などが注目された。新規のメディア開発に関するテーマはなかったが、日立製作所のHolographic Recordingの発表に関しては、三菱化学の新しいHologram discが使われている。その他は、新日鉄住金化学のメディアなどが使われている。

多層膜に関しては、Pioneerなどから、実用化段階の問題解決に近いテーマでの発表がなされ、技術開発が進展していることが示された。また、トラッキングレイヤが1層だけの構造となる多層膜に関しては、原理的にはウエブコーティングの形での製作が可能であり、無機膜の連続コーティングなどの発表が期待されたが、今回は、富士フイルムから2-Photon記録を利用する有機記録膜をウエブ上に多層コーティングする方法が提案された。メディアそのものはコストダウンが進む可能性を示した。これに関連する発表は、2件とも、それぞれ、Best Technical AwardとBest Paperに選ばれている。

Best Technical AwardとBest Paper

アーカイブ関連は、今回は、バイオテクノロジーとともに、スペシャルセッションとして、東京大学、パナソニック(2件)、日立製作所、ふじわらロスチャイルドリミテッドから5件の発表があった。これらとは別に、New Worldのセクションにて、日立製作所から、シリカガラスに3億年以上(estimation) の保存が可能な記録ができる技術を発表している。大容量ではないが、長期保存という光ディスクアーカイブの特質の一端を強烈な数字で実現している。

Best Student Paper と Best Academic Paperは、下記の通り、北海道大学と日立製作所に贈られた。前者はHolographic recording、後者はMicro Holographic recordingである。

Best Student PaperとBest Academic Paper

いくつかの発表内容の詳細を含めた概要については、「FRL ストレージニュース9月号」を、また、個々の発表内容の詳細については、「光ストレージの新成長シナリオ2012」をご参照ください。

以上