オンラインレポート

テクノフロンティア 2012 エナジーハーベスティング(環境発電)関連報告

2012 年7 月11 日から13 日まで東京ビッグサイトで行われたTECHNO-FRONTIER 2012 にて、環境発電のエリアが設けられ、発電デバイスを中心とする各社が展示した。弱電メ ーカ各社のみならず、ゼネコン、ハウス、重電、エンジニアリング関連などの会社が視察 に訪れており、応用面における関心の高さが伺えた。

1. 村田製作所

エネルギーハーベスト素子(圧力、振動、光)をVTI(大気圧センサ)等との組み合 わせでワイヤレスセンサーネットワークモジュールとして展示。蓄電器にはEDLC(電 気二重層)を使用。光ハーベスト素子として色素増感太陽電池を展示。薄くフレキシ ブルであるという特徴がある。主に室内発電用途として、100μW の発電が可能。熱電 素子は、50 対の素子を無加圧一体焼成して小型化を達成(7.0x6.0x2.7mm)。ΔT=10℃ で100μW の発電。圧電振動ハーベスタでは、50x70x20mm のサイズで、加速度0.1G の時、100μW を発電する。

戸田建設は、ZEB(Zero Energy/Emission Building)実用化に向け、村田製作所と共 同実証実験を行っていることをアピール。現状の-40%から-100%に向け、エナジーハ ーベスティング技術などを採用する。現状は、EnOcean とZigBee のブリッジで多数 のノードの設置を可能にしている。

圧電振動発電の特性例
2. オムロン/旭硝子/THHINK Wireless Technologies Japan/小西安

オムロンは、0.1G, 30Hz で100μW を発電する振動発電ユニットをエネルギー源とす るセンサーモジュールを展示した。3~100Hz の振動に対応する。2012 年8 月に販売を 開始する予定で、温度センサーを搭載したサンプル品の価格は10 万円である。2012 年7 月12 日に、発売に関するプレス発表を行っている。 開発したセンサーモジュールは、振動発電デバイス(ハーベスタ)に「エレクトレッ ト」を使ったもので、発電部に応力がかからないため、寿命が長い。2 億回加振後も定 格出力を保つという。エレクトレット材料の開発はAGC(旭硝子)が担当し、オムロン がこの材料を使った振動発電デバイスを開発、製造した。他に、THHINK Wireless Technologies Japan がセンサーモジュールの設計と開発を、小西安がマーケティング や販売、技術サポートを担当している。尚、この発電モジュールは、次に示す、東京 大学との産学協同開発によるものである。

オムロン
3. 東京大学/テクノデザイン/旭硝子

東京大学の展示内容としては、

  • 電池レス無線センサーのための振動型 MEMS エレクトレット発電機の開発
  • 深溝埋め込みプロセスと軟 X 線荷電を用いた圧電ポリマー発電素子

であり、上記のオムロンのセンサーモジュールには、ここで開発された、旭硝子社製 のエレクトレット用樹脂が用いられている。また、このMEMS エレクトレット発電機 に関しては、テクノデザイン社が製造を担当しており、輸出が主(イギリス向け)で あり、顧客の要望は月に10 万個もの数量とのことである。生産面では要求に対しては 全く生産が間に合っていないが、フル稼働で動いている。

4. YAMAHA
yamaha

高効率熱電エナジーハー ベスタを展示。ヤマハTEG の特徴として、自社開発材 料による高効率発電、高電 圧出力、超小型サイズを特 徴とする。Harvester に関 しては開発中で、高効率昇 圧、センシング、ワイアレ ス送信を特徴としている。 他にペルチェモジュール も展示。

5. ROHM

室内低照度環境下で効率的にエナジーハーベスティングが可能な色素増感型光電変換 デバイス(R&D)を展示。

6. iTEC

環境発電・無線機器アーミン・コール発信に必要な電力を自給自足する無線呼出しボ タンなどで、EnOcean の無線規格を採用している。意匠性に優れたカラフルデザイン も特徴の一つ。

7. Anywire

Anywire のPC/PLC,オープンネットワークから、無線へ接続可能なゲートウエイター ミナル。最近有線と無線の融合を目指して、EnOcean の無線製品を接続可能とした。

8. その他

金沢大学(振動発電)、LINEAR TECHNOLOGY、EnOcean Alliance、産総研、Micropelt など