オンラインレポート

CES 2010 Report (3D を中心に)

1) はじめに

CES2010では、客足も戻り大変盛況な印象を受けた。まず目に飛び込むLVCCの建物の外壁の広告は、Panasonic、SONY、Samsungの名前とともに、3Dの文字が目立った。今年のCESを物語る風景である。今年のCESは、3Dに関する各社の提携がらみの事前のニュースが非常に大きな意味を持つ。弊社の3Dレポート(3Dの新しい波と各社の戦略)で分析してきた、3D放送とサイドバイサイドフォーマットが3D普及に必須であるという主張に関して、具体的な動きが発表されたことは、コンテンツの供給を潤沢にして、本当の3Dの普及につながる大きな変化である。

RealD社と各社の契約がある。SONYは、RealD社のもつサイドバイサイド(以下SBS)フォーマットと3Dメガネに関するRealD社のノウハウなどの技術使用に関する契約を行ったと2009年12月17日に発表している。同様に、JVCが2009年12月22日、Samsungが2010年1月4日、Panasonicが2010年1月6日、東芝が2010年1月6日、やや内容は異なるがバンダイナムコが2009年12月7日に契約している。 更に、放送業者であるDirecTVのRealDとの契約は、CES直前の2010年1月6日である。これにより、3D放送の配信方式は、RealD社のSBS方式に決まったといえる。

その他、Panasonicは、そのDirecTV社と独占スポンサー契約の締結は2010年1月7日に発表されている。Samsungは、DreamWorks、Technicolorとの協賛を発表している。また、SONYが、Discovery Communications、IMAX Corporationと、3D映像配信のTVネットワークを立ち上げる合弁会社の設立を1月7日に発表した。また、ESPNとの提携も進めている。

今回のCESは、2009年のIBCにおけるBskyBの3D放送開始宣言、KESにおけるSky Lifeの3D放送開始宣言に続き、米国における3D放送がDirecTVによって宣言され、米国に於いては、そのフォーマットがテレビセットを販売する各社とRealD SBS方式で合意されている点で大きな一歩を踏み出したといえる。

2) CEA発表

今年のコンシューマエレクトロニクスのトレンドは、CEAのCES冒頭における発表に拠れば次の図のように4つに大別される。

Trends to Watch : 2010 CES

こうしたトレンドのもとで、2010年のコンシューマエレクトロニクスの大きな伸びが予測される市場は次の図のとおりであり、 LED Display、OLED Display、Ethernet enabled TV、e-readers、3D-TV などの高い伸びが予想される。

2010 Fastest Growing Products
3) CES会場における各社の3D関連展示と今後の動き

JVC、 Hyundaiなど業務用モニターを主体とするディスプレイ以外は、Panasonic、SONY、Sharp、東芝、Samsung、LGなどはフレームシーケンシャル方式TVによる展示である。勿論、前者はパッシブタイプの眼鏡、後者がアクティブタイプの眼鏡である。

Sharpを除く、上記の殆どのメーカが、3D展示の設定が、Entertainment(BD)、Game、Broadcastingとそのコンテンツソースの多様性と、DirecTVという具体的な名前を出せているところに、今度こそ、の期待感が来場者には感じさせられたと思われる。

Panasonicを除く日本勢はLCDのみ、PanasonicはPDPのみ、韓国勢はLCDとPDPの展示であり、2010年の商品化もそのラインナップとなる。Samsung、SONYなど、まだ上位機種に偏る傾向ではあるが、3D対応TV(readyを含め)シリーズ数・サイズ種類が多いことが特徴であり、サイズは、40”〜65”の間に設定されている。

画質改善にも、各社の力が入っており、PanasonicはPDPの基本性能の向上に取り組み、発光効率の向上、500万:1といわれるハイコントラストを達成し、3D関連技術としては、高速発光、短残光などで1080本以上の動画解像度を得ている。
SONYとSHARPは、LCDであるが、シャッタメガネの特性を改善している。特に透過率の向上による、明るい3D表示を可能にしている。SHARPは加えてUV2Aなどパネル側の対応の効果が大きく非常に明るい。東芝は、CELLの高い演算能力を利用した画質対応と、480Hzのリフレッシュレートの実現による3D画質向上をアピールしている。

上市時期は、PanasonicとSamsungが春、SONYが夏(初夏)、他は年内と、この3社の積極的な対応が際立っている。コンテンツの対応としては、BDが数タイトルあるとして、DirecTV、ESPNの放送開始が始まる6月下旬には魅力的なコンテンツが送出される。さらに6月には、ワールドカップが開催される。否応なく、3Dが盛り上がり始めることだろう。

より詳細な報告は、“CES 2010 Report (定価7万円)”にて、ご覧頂けます。
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